弁当から「BENTO」へ ~BENTOをアメリカ市場に~

2016年04月22日

アメリカ市場で急速に市民権を獲得してきている「BENTO (弁当)」

近年、「BENTO (弁当)」が、「マンガ・寿司・ラーメン」のように、アメリカ市場で急速に市民権を獲得してきている。その普及に、パイオニアとして貢献しているのが『BentOn』だ。

BentOnの現在の主な事業内容は、以下の3つ。
・日系企業を中心とした日替わり弁当配達
・路面店BentOn Cafeでの販売
・イベント・パーティー向けケータリング

そして、すべての事業内容に共通している企業ミッションはただひとつ、「BENTOをアメリカ市場に!」である。日本では当たり前の「弁当」を、NY発信で世界に受け入れられる「BENTO」にすることなのだ。

26歳の社長誕生へ、きっかけはテレビ番組

BentOn社長である古川徹氏は、東京の仕出し弁当『あづま給食センター』の次男として育ち、小さい頃から弁当作りに親しんできた。大学卒業後、一旦は実家の弁当屋に就職するも、ニューヨークの弁当屋『FUJI Catering』がテレビで紹介されていたのをたまたま見て、当時26歳で渡米を決意した。2006年、FUJI Cateringに就職後2週間で、古川氏に新たな転機が訪れる。当時の経営者である張久平氏から「引退を考えているからビジネスを引き継いでほしい」と相談されたのだ。

一旦、日本に帰国して銀行でローンを組み、若干26歳の社長が誕生した。最初は「新しいトップに従いたくない」という多様な人種の社員を束ねていくことが、大きな悩みであった。そんな中、最初に取り組んだのは、「徹底的にロス(売れ残り)を減らす」こと。引き継いだ当初、弁当の廃棄率は10%を超え、日によっては15%近いときもあった。そこから、古川氏の挑戦は続いた。引き継いでから2年後には、販売方法も従来の「訪問販売のスタイル」から、「オンラインによる事前注文」へ移行。その結果、年間廃棄率は2%まで落ち、それによって増えた利益で、弁当の質をさらに上げ、ライバル社との差別化を図った。こうして、売り上げを更に上げることに成功したのだ。

順風満帆かと思われた事業にも、大きな転機が訪れる。2008年に起きたリーマンショックによる日系企業の縮小や、停まることを知らない円高。そして、東日本大震災と、日系企業向けの弁当販売だけでは限界が近づいていた。ライバル社もすべて廃業し、気が付けば残っているのは自分達だけになってしまった。「自分たちも他社と同じように廃業するべきか?それとも続けるべきか?」。悩んだ結果、「弁当しか知らない自分にとっては、続けることしか考えられなかった。」と、古川氏は言う。そして、この頃から今の企業ミッションである「BENTOをアメリカ市場に!」を口にするようになった。

『BentOn』の誕生から新たな挑戦へ

再び立上がった古川氏が、アメリカで『BENTO』を知ってもらうために、まず挑戦したことは、「社会貢献に参加する」というものだった。縁あって知り合った、『NPO法人TABLE FOR TWO』の木暮真久代表と相談し、参加を決めた。そしてもう一つの挑戦は、社名の改名だった。『FUJI Catering』だと、和食とは分かってもらえても、「和食=寿司」と思う外国人が多いだけに、作っているBENTOが伝わりにくい。そこで、会社名に『BENTO』の文字を入れ、「BENTOがずっと続いていくように(on=続く)」という意味を込めて、2012年4月、『BentOn(べんと・おん)』が誕生した。

BentOnになってからは、とにかくアメリカ市場にBENTOを広めることだけを考え走ってきたが、やがて、デリバリー専門であることに疑問を持つようになったのだ。そこで、日系企業が多いミッドタウンイーストにあったおむずび屋を買い取り、2012年初の路面店『BentOn Cafe 45st店』をオープンした。店頭に並ぶ日替わり弁当が好評で、お店を買い取ってから1年後には、売り上げは4倍にまで増加。ランチタイムには行列のできる人気店となり、近場の日本人だけでなく、それ以外の外国人の客も増えていった。それでもBentOnとしては、「BENTOをアメリカ市場に!」のミッションを達成したことにはならないと思っていた。「日本人の限りなく居ないエリアで、2号店を出そう。そして、今までとは全く違った発想のBENTOを売ってみよう。」そう考えた古川氏は、2013年、ローワーマンハッタンのレストランを買い取り、『BentOn Cafe FiDI店 *FiDi = Financial District』をオープン。約650㎡の大型店で、95%が日本人以外という客層である。完全に、「アメリカ市場のお店」としての挑戦であった。

新しいBENTOの概念『BENTO on demand』

『BENTO on demand』。これが、BentOnが提供する新スタイルの「BENTO」である。ここには、日本人が持つ弁当に対するイメージを捨て、新しく築いたBENTOの概念がある。単に、「手早く買えて、安いもの。」ではなく、「ヘルシーでバランスがよく、自分で好きなアイテムを選べる。」「温かいものは温かく、冷たいサラダは冷たく食べられ、ちょっとお洒落でクールなもの。」これが、今回打ち出したBENTOの概念だ。オリジナルのパッケージにも、そのこだわりが表れている。オーダー形式は、メインアイテム、サイドアイテムから合計6品を好きに選べるとう、まさに『オンデマンド式』である。

この『BENTO on demand』の成功が、今後のBentOnの展開と、BENTO文化のアメリカ市場での浸透に、大きな影響を与えることは、間違いないだろう。

■BentOn Headoffice & Factory (long island city)
address: 37-39 Crescent Street Long Island City, NY 11101
tel: 718-392-3686 (718-39-BENTO)

■BentOn Cafe 45th St Store (midtown)
address: 156 East 45th Street New York, NY 10017
tel: 212-922-9788

■BentOn Cafe FiDi store (financial district)
address: 123 William Street New York, NY 10038
tel: 212-608-8850

詳細情報

店名 BentOn / BentOn Cafe
TEL TEL: 718-392-3686 (718-39- BENTO)
HP 【BentOn】http://www.benton.nyc/

【BentOn Cafe】http://www.bentoncafe.nyc

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